そういえば本館のレストランが改装中で別館に泊まることになった、と父が言っていたことを思い出す。
本館ってどんな感じなの?と思ってのぞいてみたらなかなかすごかった。
ほぼ貸し切り。広くて安全に配慮された空間。これで走り回れる。 |
と思ったら、手前に置いてあるアンパンマンの乗り物に夢中。 結局ほとんどそこで過ごす。 |
本館のゲームコーナーは畳。 |
着せ替えコーナー(奥)と漫画コーナー。 |
これまでの経験ではこういう旅行に来ると僕はたいてい疲れ果てて家に戻っていた。
わざわざ遠いところに出向いて、体力を削ってその土地が活性化するのに貢献して何をやっているのか分からなくなってくるので、今回は体力が回復するまでいかなくても、家を出るときの体力を維持する方向で過ごしてみようと思い、孫と遊びたがっている両親に伊吹くんを全面的に任せることにして、全身マッサージ機のコーナーでなっちゃんと二人入り浸ったりしていた。
帰りがけ、せっかくなので日本海でも見ていこうかということになってナビで適当なスポットがないか探す。ぼくの記憶のある限り、我が家(小林家)の旅行は主な行き先だけを決めてあとは時間に合わせて適当にその場でどこにいくかを決める。
父も母も好きなように過ごしているようで、それなりに家族に気を使っていて、ちょっと無理して他の人に合わせようとしてしまったり、微妙な我慢をしていることがあって、普段とは違う環境でそういう微細な不自由さがつのっていくことが、これまで旅先で疲れてしまう原因だったんじゃないか、ということにようやく(去年も同じような旅行に行ってそのときは見事に疲れた経験も含めて)最近気づいた。
この日、追加で行くことになったのは越前松島水族館。
今回は、伊吹くんの着替えを任せて好きなだけサウナに入ったり、自分の好きなことをやって気を使ったり我慢したりせずに過ごしたおかげで、結構元気っぽい。
大人の入場料2000円は結構高いなと思いつつ、まあここまできて入らないわけにも行かず入ってみる。と、平日で閑散としているし、施設自体も老朽化が目立って古びているけれど、ショー(ペンギン散歩、イルカショー、アシカショー)や展示など少ない予算で人力を駆使して頑張っている感じの、結構面白いところだった。
ペンギンの散歩。の横を同じように散歩する伊吹くん。 |
水槽を上から見れるところも。 |
人が少なかったのでこんな感じでのんびり見れる。 |
帰りの車。助手席に座っている父に「ちょっと飲み物とって」とか「食べるものちょっとちょうだい」と声をかける。ぼくの記憶の中にある父は、怒るとかなり怖いくせに、結構よく怒るし怒るきっかけやタイミングも予測がほとんどつかない人。それってもう、触れること事態にある種の怖さや緊張感が伴うってことだけど、その父の姿が今もやっぱりあるんだなと気づく。
ぼくもいい歳になって、今の父が怒り出したところで一方的に怖いとかいうことはなくなっているけれど、何気ないそういう一声をかけることの怖さはまだあったんだなと思うと、なぜか懐かしかった。
そういうなんていうことのない言葉を交わしながら運転をして、何事もなくあっという間に家についた。
今日は朝の五時から伊吹とじいちゃんばあちゃんが遊びだし、ぼくとなっちゃんもつられて起きる。昨日の夜7時に家についたのに、どんだけ元気に過ごしてんだか。
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